ご質問ありがとうございます。
変動金利から固定金利への変更のタイミングについてですが、簡単には回答できません。
というのも、現時点で想定されるのは、固定金利が先行して上昇することが予想されていることから、変動金利が上昇するタイミングで固定金利に変更しようとしても、変更する人はほとんどいないと予想されるからです。
例えば、現在の変動金利を0.5%、全期間固定金利を1.35%としましょう。
全期間固定金利が先行して上がっていく場合、変動金利はしばらくそのままでしょう。
例えば、変動金利0.5%に対し、固定金利2.0%になったとして、固定化する人はいるでしょうか?
変動金利がようやく上昇して1%になった時に、固定金利は2%以上となっているでしょう。
実際にどうなるかはわかりませんが、当初の変動金利と固定金利の差0.85%(1.35%-0.5%)よりも広がっていることが予想され、それでも固定化するという勇気のある決断はできないでしょう。
過去の例でいえば、変動金利は固定金利よりも高くなる可能性があります。
その時点であれば、変動金利を固定金利に変えるという決断は簡単ですが、そうでなければ、毎月支払額が増えるような決断をするのは、とても勇気がいるのです。
ただ、過去においては固定金利が先行して上昇する傾向があったのですが、今回の超低金利はこれまでに同じような事例がほとんどないので、実際には過去と異なる動きになるかもしれません。例えば、変動金利と固定金利が同じように上昇していく場合を考えてみましょう。
先ほどの例と同じ前提で、それぞれ1%上昇すると仮定すると次のようになります。
変動金利1.5%、固定金利2.35%
やはり、固定化したいという人は少ないのではないでしょうか?
もっとも可能性としてないと考えられるのが、変動金利が先行して上昇し、固定金利はほとんど上がらない、というパターンです。
この場合には、変動金利が何%上昇したら固定化すると決めておけばよでしょう。少なくとも、変動金利が1%を超えたら、全期間固定に変えればよいのではないかと思います。
ただし、そのような可能性はほとんどないと考えらえれます。
ということで、真剣に金利上昇リスクを削減したいのであれば、変動金利の動きに関係なく、固定金利の水準で借り換えするかどうかを決めるのが重要です。しかし、それは、変動金利が上昇していないのに固定化するべきか、毎月の返済額が増えてしまってよいのか、という葛藤との闘いになるでしょう。
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