人生100年時代の住宅ローン(3)  「人生後半の仕事」

シェンロン ニュース 住宅ローン 100歳まで生きるとしたら、「人生後半の仕事」はどのようになるのでしょうか? 
現在40歳の人が生まれた1978年(昭和53年)の男性の平均寿命は72.97歳、女性の平均寿命は78.33歳となっています。このようなことから、いまから40年ほど前の多くの人たちは、60歳ぐらいまで働いて、年金をもらいながら10年ちょっと70歳過ぎまで生きるのかな~と漠然と考えていたのではないでしょうか?
ところがどっこい、今どきは、どこからともなく人生100年時代といわれてしまい、日本の政府まで「人生100年時代構想」をぶち上げています。

 

 

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平均寿命の推移

まずは、平均寿命の推移を見てみましょう。
以下のグラフは、内閣府の「平成24年版 高齢社会白書」概要にある、「平均寿命の推移と将来推計」です。

 

 

「ピリオド平均寿命」と「コーホート平均寿命」

人生100年というけれど、いまから約40年後の2060年になっても、男性の平均寿命は84.19歳、女性の平均寿命は90.93歳じゃないか!と思われるかもしれません。(でも、平均寿命が84歳、90歳って凄いことですけど!!)

政府の「人生100年時代構想」でも、「Life Shift(100年時代の人生戦略)」でも、ベースとしている平均寿命は「コーホート平均寿命」という、”医学の進歩などによって将来は平均余命が延びるという前提で計算した平均寿命”となっています。かたや、上記のグラフで使用されている平均寿命は「ピリオド平均寿命」という、”生まれた年からずっと平均余命は変わらないという前提で計算した平均寿命”となっています。

「ピリオド平均寿命」と「コーホート平均寿命」で、どちらが将来の平均寿命を正確に予想しているかの判断はお任せしますが、今後の医学の進歩を考えると「ピリオド平均寿命」よりも平均寿命が高くなるのではないでしょうか。

 

「100歳以上」の人は何人いる?

平均寿命のことはさておき、現実として100歳まで生きている人は何人いるのでしょうか。

まず、厚生労働省のプレスリリースによると、平成30年度に100歳になる人は32,241人と見込まれています(昨年度より144人増加)。当然ですが、100歳以上のかたの死亡率は高いので、100歳以上の人口が急激に増えていくとは想像できませんが、医療等の進歩により、徐々に増えていくことは想像に難しくないでしょう。

平成30年9月時点で、100歳以上高齢者数は、69,785人となっていて、(昨年より2014人増加)、そのうち女性は61,454人となり全体の約88%を占めています。

平成30年8月時点の日本の総人口が1億2649万6千人、65歳以上人口が3550万8千人ですので、約7万人という100歳以上人口は比率的には大きくはありません。

 

100歳の人が仕事をしている!

100歳以上の人は、どのような暮らしをしているのでしょうか。寝たきりの方も、施設で暮らしている方も、自宅で生活している方もいるでしょう。先ほどの厚生労働省のプレスリリースに「地域で話題の高齢者」という100歳以上の方の情報が掲載されていましたので、ご紹介します。

かなり特殊なケースと推察されますが、仕事に関連した内容をピックアップしました。人生100年を考えるうえで、参考になると思います。

  • 理髪店を74年間営んで、いまも長男と一緒に理容師として働く
  • 弓道の指導者として、週2日弓道場で指導をしている
  • 今も現役で裁縫の仕事をしている
  • 内科医を開業し、105歳まで医業を営む
  • 手芸が得意で、駅の道にナイロン紐の手作り籠を出荷している
  • 鹿島錦を後世に伝える活動をしながら、現役の織手として活躍している
  • 菜園などで農作業をしている

100歳になっても仕事をしているということは、なんと素晴らしいことでしょう。でも、100歳での仕事は、収入を得るためではなく、生きる糧としての要素が強いのではないでしょうか。

人生100年を考えるときに、100歳の時にどのような仕事をしているかということよりも、年金をもらえなくなった後の65歳から80歳の間にどのような仕事をするのかということが重要になるでしょう。

 

人生100年の仕事

人生100年となると、どのような仕事人生になるのでしょうか。20歳頃まで学校で勉強して、30歳頃に子供を作るとしましょう。20歳から30歳までは自分のために仕事をして、30歳から55歳頃までは子供や家族のために仕事をし、55歳から65歳頃までは親と自分の老後のために仕事をする。そして、65歳以降は自分のために仕事をする。

このようなパターンを標準的な仕事人生と捉えて、それぞれの人のそれぞれの事情を加味して、みなさまの仕事人生を考えてみてはいかがでしょうか?

 

サラリーマン一筋人生

現在のサラリーマンのかたの仕事人生を想像してみましょう。現在サラリーマンである人が、広い意味でのサラリーマンを辞める確率は、非常に少ないのではないでしょうか。

定年延長や定年後再雇用などがあり、今後は退職が65歳以上になるかもしれません。そして退職後は、アルバイトやパート、期間雇用、サラリーマン的役員などに就き、給料や報酬をもらう仕事を続けることでしょう。

長年サラリーマン生活をしてきた人が、定年後に事業を始めたり、職人になったりすることは、そんなに難しいことではありませんが、それで事業として成功することはかなり難しいことです。
しかし、事業としては成功しなくても、言い換えれば、お金はもうからなくても、自分のやりがいとして続けることは意義あることだと思います。

長年サラリーマンをしてきた人が、定年退職後も収入を得るために仕事をするのであれば、アルバイトやパートなど、決められた給料や報酬がもらえる仕事に就くべきでしょう。

 

定年退職後はサラリーマンを辞めたい!

定年後には自分で事業をしてみたい、自分のやりたいビジネスをしてみたい人もいることでしょう。そのような人は、45歳ぐらいから、少しずつ準備をはじめてみてはいかがでしょうか。

どうしても自分の事業をしたい、自分の人生を賭けてでもやってみたいという強い情熱のある人は、45歳時点では既に独立しているでしょう。たぶん、35歳頃までに、人脈と資金を貯めて一度目の独立しているのではないでしょうか。

仕事人生の前半は、効率よく収入を稼ぐためにはサラリーマンがベストと選択してきたけれども、子育て資金やマイホーム資金の目途をたてたのちの後半の仕事人生は、自分の夢や、やり甲斐を重視したい、という方へのメッセージを、・・・・次回以降にお伝えできたらと思います。(住宅ローンの話にならないですね・・・お楽しみに!)

 

人生100年時代の住宅ローン(1)  政府の「人生100年時代構想」とは

人生100年時代の住宅ローン(2)  「人生後半の住宅事情」

 

~ おまけ64 ~

あんなにも
愛したことが
ある以上
どんな君でも
受け入れるだろう

 

~ おまけ63のもと ~

画用紙に
描けぬ夏の
思い出を
心にしまい
明日新学期
(俵万智)

 

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