一部繰上返済 と 全額繰上返済 では、どちらがお得でしょうか?
「一部繰上返済と全額繰上返済では、どちらがお得でしょうか?」と、そんなこと言われても、「返済する額が異なるのだから、比較すること自体に無理があるでしょう!」となりますよね。そんなこと言わずに、最後までご覧ください。何か新しい発見があるかもしれません。
一部繰上返済とは
「一部繰上返済」とは、その文字の通りで、住宅ローンの元金の一部を繰り上げて返済することです。
多くの金融機関では、元金の一部を繰上返済した後、毎月の返済額が少なくなる「返済額減額方式」と返済期間を短くする「期間短縮方式」のいずれかを選択することができます。
一部繰上返済については、基本的なことをご理解いただいてることにして、先へ進めます。
興味があればこちらをご覧ください(住宅ローン入門講座 「いろはにシェンロン」(ち) 繰上返済とはなんですか?)
全額繰上返済とは
住宅ローンの返済途中で残高を全て一括で返済する手続きです。
ちょっと寄り道「返済」と「償還」
「償還」よりも「返済」の用語はより一般的に用いられています。「返済」とは、借りた金や物を相手に返すことです。
「償還」とは、元来は債務を返済する意味ですが、金融用語としては満期になった債権や投資信託の金額を投資家に返すことに用いられます。
住宅ローンでの用語の使われ方として、「償還」は住宅金融支援機構のフラット35などで用いられ、「返済」は一般の金融機関などで用いられています。
住宅ローンを毎月返すという意味で用いられる場合は、どちらも同じ意味です。
一部繰上返済の手数料
一部繰上返済の手数料は、金融機関ごとに設定されておりますが、ネットで取引をする場合には、ほとんどの銀行が手数料無料となっています。
上表の()内の金額は、融資時に保証料を一部前払している場合の戻し保証料の返戻に際する別途保証会社事務手数料(11,000円)です。
同じ金融機関であっても、1部の住宅ローンの商品は、上記の手数料と異なる場合があります。
当サイトが独自に調査した内容であり、調査時点(2019年12月)から変更されている場合があります。実際に繰上げ返済する場合には、各金融機関へご確認ください。
*1固定金利特約期間中の場合は33,000円(+11,000円)です。
*2固定金利特約期間中の場合は33,000円です。
全部繰上返済の手数料
全額繰上返済の手数料は、金融機関ごとに設定されております。ネットで取引をできる銀行と、店舗でしか取引ができない銀行があります。
手数料は、窓口はほぼ有料となっており、ネット取引でも有料に設定されている銀行があります。
上表の()内の金額は、融資時に保証料を一部前払している場合の戻し保証料の返戻に際する別途保証会社事務手数料(11,000円)です。
同じ金融機関であっても、1部の住宅ローンの商品は、上記の手数料と異なる場合があります。
当サイトが独自に調査した内容であり、調査時点(2019年12月)から変更されている場合があります。実際に繰上げ返済する場合には、各金融機関へご確認ください。
*1固定金利特約期間中の場合は33,000円(+11,000円)です。
*2固定金利特約期間中の場合は33,000円です。
*3固定金利特約期間中の場合は44,000円です。
全額返したいときにも一部繰上返済を活用
みずほ銀行に、住宅ローンの残高が1,000万円あり、あと約10年間の返済期間があると仮定してみました。
このようなときに、ちょうど来月で定年退職を迎え、退職金として2,000万円が手に入ることとしましょう。
この時に、退職金が入ったら、住宅ローンの全額繰上返済をしてしまうのが良いのでしょうか。少し考えてみましょう。
みずほ銀行に全額繰上返済の手続きをすると、33,000円の手数料が掛かります。
さらに、保証料を前払いしていると、11,000円の保証会社事務手数料が掛かることになります。
このように、総額44,000円の手数料が掛かります。
かたや、全額返済せずに、990万円程度の期間短縮型の一部繰上返済をすることとしてみましょう。
みずほ銀行のサイトで一部繰上返済のネット手続きをすると、手数料は無料です。
一部繰上返済後に10万円程度の残高が残りますが、数か月間の約定返済をすることにより、住宅ローンを完済できます。(数か月間の約定返済での利息(数百円程度)は必要です)
このような方法を取ることにより、44,000円の手数料を払わずに済ませることができるのではないでしょうか。
※ 実際に、繰上返済をするときには、最新の情報をご確認の上、ご自身によりご判断ください。
今後は、メガバンクでも全額繰上返済がネットでできるようになり、手数料も無料化になっていくのかもしれませんね。
~ おまけ75 ~
~ おまけ74のもと ~
春は萌え
夏は緑に
紅(くれない)の
斑(まだら)に見ゆる
秋の山かも
夏は緑に
紅(くれない)の
斑(まだら)に見ゆる
秋の山かも
作者不詳 巻10‐2177
関連するニュース
みんなの評価
※5段階の簡単評価です。★を選択することで誰でも点数が付けられますので「ポチッ」とお願いします。