住宅ローンの頭金 or 投資 どちらにする? マイホーム資金を考える
超低金利が続いております。2016年1月29日に日本銀行が日本の金融政策史上初めて、マイナス金利の導入を決定してから、2年と4ヶ月が経過しました。住宅ローンも例外ではなく、今月の変動金利型の住宅ローンの最低金利が、史上最低金利となる0.428%となっております。このような、低金利時代のため、住宅ローン控除を活用して、頭金を払わずに投資をしたほうがお得という情報も聞かれます。
今回は、「住宅ローンの頭金」と「投資」のどちらにするかについて、考えてみましょう。
- 目次 -
住宅ローンの頭金の出所
まず、住宅ローンの頭金の出所は、どこでしょうか?
① いままで自分で稼いだお金をコツコツ貯金して貯めた
② 親などからに貰ったお金を貯めておいた
③ 小額のお金を投資してある程度の資産にした
④ 住宅を購入するために親などから貰った
その他に、親から遺産を相続したなどのパターンもありますが、今回は上述の4パターンで考えてみましょう。また、今回の事例として、頭金として使える資金が500万円という前提で進めていきます。
頭金にすることをお勧め
用意した頭金のほとんどを、上述のパターン④「住宅を購入するために親などから貰った」という方は、500万円を頭金として活用することをお勧めします。500万円のなかに、ご自分で貯蓄した分があまり無いということですので、この方は使えるお金があると使ってしまうタイプと想定します。このような方は、住宅購入後の生活中でも、手元にお金があれば消費してしまうのではないでしょうか。本来であれば、安全な資産などに投資して、住宅ローン控除が終わる10年後に繰上返済する予定の資金が、新築のガレージに似合うマイカーや、子供の教育のためのピアノに変わってしまうリスクがあります。
頭金よりも投資をお勧め
パターン③「小額のお金を投資してある程度の資産にした」という方にお勧めなのは、500万円のなかから投資資金を残して、残りを頭金とする考え方です。ここでは、もし投資で500万円の資産を築いたのであれば、半分を頭金として使用して残りの250万円の一部を投資に回すのはいかがでしょうか。
過去の投資で50万円の元手を500万円にしたとしましょう。その人が、同じようなやり方で、投資で得た500万円を5000万円にできるかといえば、そんなうまい話はないと思った方が安全です。失敗しても大勢に影響がない程度、たとえば投資で稼いだ内の50万円をもう一度投資してみると、もしかしたら儲かるかもしれませんね。
全額投資することも一つの方法ですが、500万円を全額投資することを選択するような方は、その500万円を5000万円にしてから住宅を購入することも選択肢ではないでしょうか。
頭金でも投資でもなく貯蓄しておく
一般的に、預金金利よりも借入金利のほうが高金利なるため、預金するお金があれば借金を返してしまった方が得です。しかしながら、住宅ローン控除という制度があるために、住宅ローンを多く借り入れていた方が得になる場合があります。残高に連動する借入手数料を考慮した住宅ローン金利金利が1%以下であれば、おおざっぱに言えば、1%とその金利の差額分が儲けになりますが、あまり期待しないほうが良さそうです。借入金利1%、借入期間35年で、借入金額を500万円増やすと、毎月の返済額が約1万5千円も増えてしまうというデメリットもあります。
コツコツと貯蓄してきた方
上述のパターン①「いままで自分で稼いだお金をコツコツ貯金して貯めた」、パターン②「親などからに貰ったお金を貯めておいた」のような方は、当面の必要な資金を残して頭金として使うのではないでしょうか。コツコツと貯蓄ができる人は、お金の管理ができる方だと思います。
頭金の資金で投資をしたほうが良いという声も聞こえてきますが、ご承知の通り、お金のことで確実に儲かる話は滅多にありません。今後も、ご自分のやり方でお金の管理をしていけば大丈夫ではないでしょうか。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。今回は、“「住宅ローンの頭金」と「投資」のどちらにするか”について、少しだけ具体的に考えてみました。実際には様々な事情が入り組んでおりますので簡単にはいきませんが、頭の体操として、少しでも参考になればと思います。
また、住宅を購入する場合、諸経費や家具などの費用も必要になりますが、今回はこのような費用は別途用立てている想定でのお話とさせていただきました。
~おまけ32~
~おまけ31のもと~
かぜのてのひら [ 俵 万智 ] |
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