マイホーム購入後の住宅の維持費をイメージして資金計画をたてましょう
みなさんがマイホームを購入するときには、当初の購入のために必要となる費用については十分検討されることでしょう。ほとんどのハウスメーカーの営業担当者や工務店の社長は、みなさんが問題なく住宅を購入できるように、当初の費用については、詳しく教えてくれます。
そして、無事に住宅ローンを借りることが出来たら、毎月の返済が始まります。この住宅ローンの毎月の返済についても、ハウスメーカーの営業担当者や工務店の社長のみならず、住宅ローンを借りた金融機関の担当者がしっかりと説明してくれます。
反面、住宅を購入した後に必要となる費用について、上の方達はあまり詳しく説明してくれないことが多いのではないでしょうか。かれらは、住宅を売ったり、住宅ローンを貸したりすることが商売ですから、ある意味、仕方ないかもしれません。
そのようなことからも、住宅購入後の維持費用については、自ら、事前に十分に算段したうえで、住宅購入後の資金計画を考えておきましょう。
それでは、マイホームを購入した場合に必要となる主な費用について、以下で説明をします。ここでは、賃貸でも必要となる費用、例えば家電の買い替え費用などについては省きます。
- 目次 -
マンションの場合は修繕積立金・管理費
マンションの場合には、毎月の費用として、修繕積立金と管理費が必要となります。金額については、個々のマンションの管理組合により決められており、マンションの戸数にもよりますが、管理費が少ないと常勤の管理人が不在など、十分な管理をしてもらえないことがありますので、管理費が少なければよいということでもありません。また、マンションの駐車場代などが管理組合の収入となる場合もあり、適正な管理費の設定はマンション敷地内駐車場の有無など、マンションの環境にも影響されます。
修繕積立金については、外壁やエレベータなどのマンション共用部分を修繕するための資金となります。修繕積立金が少ないと、後日、修繕積立金が値上げとなったり、修繕金を一時金として収めることになったりする場合がありますので、修繕積立金が低いほどお得ということでもありません。
戸建ての場合は外装関連の修繕費
戸建ての場合には、10年~15年に一度、屋根の塗装、外壁の塗装などの修繕費が必要となります。シロアリ予防の費用、バルコニーなどの防水費用も定期的に必要となります。これらは、住宅を良い状態で維持するために必要な費用なので、余裕を持って積み立てておくことをお勧めします。せっかく大きな費用を掛けて購入したマイホームですので、良い状態を保ち快適な暮らしをしていくためにも必要な資金となります。
内装関連の修繕費(リフォーム費用)
賃貸の場合は、大家さんが修繕してくれるキッチン、浴室やトイレなども、当然ですが自分で修繕する必要があります。(契約にもよりますが、賃貸住宅であれば備え付けのエアコンも大家さんが修理してくれる場合があります!)そのほかに、フローリングの張替え、畳の張替えや壁紙の張替えもあります。
これらのものの耐用年数は使用している素材にもよりますが、子供がいたり、ペットを飼っていたりすることにより、交換する時期が早まることもあります。とりあえず、キッチン、浴室やトイレなどは15年前後を目安にしておくのが良いのではないでしょうか。
固定資産税・都市計画税
追加の出費となってしまいますが、マイホームが自分の資産となったことを実感できるものに、固定資産税と都市計画税の支払があります。東京23区の場合、原則として、6月、9月、12月、2月の年4回払いとなり、支払時期が変則的なため、気を付けていないと返済用の口座が資金ショートしていまいます。(現金払いのときは仕方なかったのですが、口座振替やクレジット払いが増えてきている昨今、毎月払いにならないものでしょうか・・・。)
固定資産税・都市計画税の計算は、購入価格ではなく、課税評価額によって決まります。売るときのことを考えると評価額は高いほうがよいのですが、税金のことを考えると評価額は低いほうがよいのです・・・。税金は土地と建物に課税されますが、建物は経年減価補正率を掛けるため毎年課税額は減って、木造の場合は10年で半分、マンションの場合は20年で約半分になります。土地は、3年毎に見直される評価額が上がると課税額も上がってしまいます。
また、平成32年3月31日までに新築された住宅に対して、3年間(マンション等は5年間)建物部分の固定資産税が1/2に減額される措置が取られています。経年減価補正されているはずなのに、3年後(または5年後)に当初より建物部分の固定資産税が上がってしまったら、減税期間が終了したのではないでしょうか。
近所付き合いのための費用
賃貸のときは、近隣の方とのお付き合いを最小限に留めてきていた方も、マイホームを購入して近隣の方と長いお付き合いになると、近所付き合いの費用も多少は必要となってくるのではないでしょうか。
自治会費や町内会費、冠婚葬祭費などの金額は、地域により異なりますが、こちらの方はお金のこと以上に、実際のお付き合いの方が大変かもしれないですね。
実際にいくら必要となるか
実際に費用がいくら掛かるかは購入する住宅の大きさ・種類・価格や地価により異なり、一概には計算できませんので、ここでは、住宅の維持費がイメージできるように、目安として提示させていただきます。
・マンションの修繕積立金・管理費:マンション管理組合、占有面積により異なりますが、毎月2~3万円前後が目安ではないでしょうか。
・戸建ての外装関連の修繕費:10年~15年で、150万円を目安にすると、毎月1万円前後の積み立てが必要になります。
・内装関連の修繕費(リフォーム費用):外装関連修繕費と同じような目安とすると、同じように毎月1万円前後の積立が必要となります。
・固定資産税・都市計画税:物件の土地と建物の割合や評価額により異なりますが、5,000万円のマンションで年間18万円の課税額とすると毎月の均等割りでは1万5千円の計算となります。同じ購入価格の戸建ての場合は、価格に占める土地(軽減率が高い)の比率が高いことと建物の償却期間が短いことにより、固定資産税は割安になるといわれています。
上記を前提とした場合、マンションの場合は毎月4万5千円の負担となり、戸建ての場合は毎月3万5千円の負担となります。なお、戸建ての場合に敷地内駐車場を用意すれば、賃貸の時に必要であった駐車場代は不要となります。
今回は、あくまでも目安を提示しております。住宅を購入したときに必要となる維持費として、どのような出費があるかイメージしていただき、無理のない資金計画を立てていただければと思います。
個別の条件を提示して、もう少し具体的な金額を知りたいかたは、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してみてください。
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