生活費や小遣いを増やそう!(その3) 老後や介護の対策 リバーズモーゲージ

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住宅ローンニュース

 前々回(その1)での説明は、生活費や小遣いを増やすために、「住宅ローンの借換えを検討してみてはいかがですか」 というお話でした。また、前回(その2)は、住宅ローンの繰上返済をしようとしているかたに、豊かな生活を送ることを考えて「繰上返済をするまえに、もう一度検討してみましょう」というお話をさせていただきました。
 今回(その3)は、シニアの方を対象にしたリバーズモーゲージについてお話しさせていただきます。リバースモーゲージを活用して、生活費やお小遣いを増やすことは、老後の生活を豊かにする一つの方法です。リバースモーゲージは55歳または60歳以上のシニアの方を対象にした商品が多いのですが、両親の介護を含めたライフプランを考える上でも、リバースモーゲージについて若い方も知っておいいたほうが良いでしょう。
 ここ数年の住宅ローンの金利は、かなり低い水準で推移しています。同じようにリバースモーゲージの金利も低い水準となっております。今後、金利が上昇した場合には注意が必要です。金利の上昇とともに、物価、特に地価も上昇しているのであれば大きな問題にはなりませんが、地価が上昇せずに金利のみ上昇した場合には担保価値が相対的に低くなるため、ある程度の余裕を持った運用が必要となります。

 

リバースモーゲージとは

 リバースモーゲージとはどのような商品でしょうか。リバースモーゲージとは、自宅を担保にして、自宅に住み続けながら銀行などからお金を借りられる仕組みです。リバースモーゲージには年齢制限が設けられていて、55歳または60歳以上のシニアを対象にした商品となっています。借入金の返済方法は、最後に自宅を売却して、その売却代金で借入金を一括返済します。借入金の資金使途としては、事業資金や投資資金は認められておりませんが、一般的な生活費や、リフォーム資金、医療費などには利用可能です。
 リバーズモーゲージを活用しないで、生活費やお小遣いに利用できる手元資金を増やす方法を考えてみましょう。自宅以外の資産がない場合には、手元資金を得るために自宅を売却する方法があります。自宅を売却すれば売却金が手に入りますので、この売却金を生活費やお小遣いに使用することは可能です。しかしながら、自宅を売却してしまったため、生活するために住まいを借りる必要があり、出費としての家賃が必要になります。比較的都心の大きめな自宅を売却して、地方や郊外の小さめの住宅を借りるのであれば、生活費やお小遣いを捻出することはできそうです。

 

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リバースモーゲージのメリット

 自宅に住んだまま借り入れができるということが、リバースモーゲージの最大のメリットです。自宅しか大きな資産がない場合には、通常は自宅を売却して資金を得ますが、リバースモーゲージの場合には、自宅を売却せずに自宅に住んだままの状態で借入をすることができます。
 そのほかのメリットとしては、本人の死亡後に自宅を売却して返済するため、生存期間中には返済する必要がないことが挙げられます。借りたお金は返さなければなりませんが、その返済が死亡後になるというだけですが、、、。

 

リバースモーゲージのデメリット

 リバースモーゲージで借入れられる金額が意外と少ないということがあります。通常は担保価格の半分程度の限度額が設定されています。また、利息を含んだ金額ですので、実際に手元資金として借りられる金額は更に少なくなります。しかしながら、借入金額が低く抑えられているのは、将来の担保価値下落時でも、担保売却による借入金返済を可能とするように、安全をみているからと言えます。逆に、担保価値近くの金額まで貸してくれる業者がいたとしたら、担保割れ時に一括返済を迫られる可能性がありますので、注意が必要です。
 もう一つのデメリットとして、リバースモーゲージの契約には推定相続人の同意が必要になります。担保となる自宅は売却されてしまいますので、自宅の相続人となるお子様などに黙って契約することはできません。自分で自宅を売却をするときは、推定相続人の同意は不要なのに、リバースモーゲージの担保にするときには同意がいるということは腑に落ちないかもしれませんが、親が住んでいた自宅を相続できると思っていたのに相続できないというトラブルが多いのかもしれませんね。
 デメリットの最後に、多くのリバースモーゲージは、庶民からすると高価な自宅に住んでいる人向けの商品です。高価な自宅に住んでいる人は、資金的にも困っていないので、リバースモーゲージが不要ではないかと思われますが、生活の多様化とともに活用される機会も広がるでしょう。

 

リバースモーゲージを活用する人は?

 メリットもありますがデメリットもあるリバースモーゲージを、どのような人が活用するのでしょうか考えてみましょう。
 パターン1)子供がいない高齢な夫婦:資産を子供に残す必要もなく、代々の土地を受け継ぐ人もいないという場合には、リバースモーゲージが適しています。年金や貯金もあるけれど、長生きすると思うとお金は使えないという高齢者は多いでしょう。万が一お金が必要な時のためにリバースモーゲージの極度型を設定しておいて、普段は、定期的に入ってくる年金や貯金を活用して楽しく暮らすことができます。さらに高齢になると、旅行や贅沢な食事も大変になってきますので、元気なうちに楽しみましょう。
 パターン2)子供はみな立派に独立している夫婦:子供たちは立派に独立し、親の遺産をあてにしていないが、親を扶養することはしてくれない。購入した戸建てを購入した時は数千万円だったが、今は土地だけで1億円近くなっている。住み慣れた場所を離れたくないが、収入が年金だけだと固定資産税を納めるのも大変である。このような人こそ、リバースモーゲージが最適ではないでしょうか。

 楽しい生活をするために、リバースモーゲージが活用できるなら、活用してしまいましょう。そして、リバースモーゲージを安易に活用する前に、住宅資金を含めたライフプランを総合的にアドバイスしてくれる専門家に相談したほうが安心です。

 

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