住宅ローン 金利上昇への備えは出来ているか
わが国の住宅ローンは、長い間、低金利を維持してきております。そのため、若い方などは、そもそも住宅ローンの金利は低いものであると思い込んでいる方もいらっしゃるかもしれません。過去を振り返れば、住宅ローン金利が5%を超えていた時代もありました。特に変動金利型の住宅ローンや、固定期間選択型の住宅ローンを選んでいる方は、住宅ローン金利が上昇してきたときに備えて、対策などの準備を進めておくことをお勧めします。
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過去の住宅ローンの金利推移
下のグラフは、住宅金融支援機構が作成した民間金融機関の住宅ローン金利推移(変動金利等)のグラフです。ご覧の通り、過去20年の間、住宅ローン金利は低金利を維持しております。グラフの金利は優遇前の店頭金利で、実際に借入れるときの金利は優遇後の金利となります。
https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html
住宅ローンの金利に関する理解
住宅金融支援機構が発表した「2017年度 民間住宅ローン利用者の実態調査【民間住宅ローン利用者編】(第2回)」によりますと、住宅ローンの返済期間中に金利変動があり得る「固定期間選択型」及び「変動型」を利用した方の住宅ローンの商品特性や金利リスクへの理解度は、「理解しているか不安」又は「よく(全く)理解していない」との回答は4割から5割に達しているとのことです。
https://www.jhf.go.jp/files/400346653.pdf
上の金利変動のグラフからも分かるように、今から約30年前の平成元年には、変動金利型の店頭金利が8%を超えています。そのような高金利になる可能性は低いとしても、現在の金利から2~3%上昇することには備えておくことが必要ではないでしょうか。
住宅ローン金利上昇に備えて
変動金利型の住宅ローンや、固定期間選択型の住宅ローンを選択している方は、住宅ローンの金利上昇に備えておく必要があります。
どのような備えが必要かというと、上の資料にもあるように基本的には資金的な余力を持っておくことですが、代表的な対応として3つ上げておきます。
① 返済目処や資金余力があるので、金利上昇で多くなった返済額をそのまま継続して返済する
② 金利上昇で利息の支払が多くなるのであれば、余裕資金で全額返済する
③ 余裕資金で一部繰上返済等をおこない、毎月の返済額が多くならないようにする
また、金利上昇時の対応として、住宅ローンの借り換えを考えてる方もいるようですが、借り換えについては実施のタイミング等、難しい判断も必要となります。
変動金利から固定金利への借り換えタイミング
変動金利型の住宅ローンや、固定期間選択型の住宅ローンを選択している方のなかに、金利上昇時の対応として、長期固定型の住宅ローンに借り換えることをあげている方がいらっしゃいます。長期固定金利への借り換えタイミングはいつがよいでしょうか。
長期固定金利型の住宅ローンに切り替えるのは、長期固定金利型の住宅ローン金利が上昇する前がベストです。いつ上がるかわからない金利ですが、上がってから借り換えするのでは意味がありません。
心配だから早めに対応するのであれば、極論すれば、それは「今でしょ」ということになります。
現在の変動金利型などの住宅ローン金利が上がって返済が厳しくなってから借り換えても、長期固定型の住宅ローン金利も上がってしまっているでしょう。こちらの記事も参考に。<住宅ローン 変動金利から固定金利への切り替えタイミングは?>
資金的に余裕がある方は、リスクへの備えが出来ているので、ある程度のリスクをとってリターン(少ない利息)を狙ってもよいでしょう。資金的に余裕がないかたは、住宅ローンの専門家などに相談して、慎重に検討されることをお勧めします。
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