<賃貸or所有> 住宅を借りるか買うか (その1) 子供のこと

シェンロン  賃貸住宅に住むのがよいか、自分の住宅を手に入れるのがよいか、さて、どちらがよいでしょうか。現在の住まいが賃貸住宅の場合、何かの機会のたびに、このまま賃貸住宅に住み続けるのか、分譲マンションや戸建住宅を購入するのかで、悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。住宅購入を考える一つの機会として、子供の誕生や成長などのタイミングがあります。
 今回は、子供のことを中心に、賃貸か所有かについて考えていきます。

 

 

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子供部屋

 家族に子供が加わると、子供部屋問題が起こります。まず、子供部屋は必要か?となりますが、ほとんどの家庭では、子供用の部屋を用意することと思います。そして、2人以上の子供が生まれると、子供一人ひとりに部屋が必要か、一つの部屋を子供みんなで使うのかを考えて、子供部屋の数を決めることになります。
また、宿題や勉強はどこでするのか、リビングなのか子供部屋なのか。子供と何歳まで添い寝をするか、子供と何歳まで同じ部屋で寝るか、、、色々なことを考えます。(なるようにしかならないことが多いのですが)
 これらのことの多くは、それぞれの家庭の子育て方針により、決まってくるでしょう。もちろん、大それた子育て方針をもっているわけではなく、その時々により考える行き当たりばったり的な方々も大勢いらっしゃいます。
子供の人数が決まるまでは賃貸で、子供の人数が明確になってから住宅を購入することが良いのでしょうか。子供は時とともに成長していきます、悠長に構えておらず、とりあえず考えた計画にしたがって、前倒して住宅を購入してしまうのがよいのでしょうか。
 いずれは、子供たちは巣立っていき、子供なしの生活が訪れます。平均寿命が80歳を超えた昨今、はたして我々の住まう家をどのようにするか、何年ぐらいのスパンで考えるのが適切なのでしょうか。

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子供の学校

 自分たちの子供が通う学校も、住宅とは切っても切れない関係です。教育熱心な方は、できることなら文京地区に居を構えたいと願っているようです。地域による学力格差は、ないようで有るようですね。一般的に公立小中学校は、学区制があり、居住する場所により、学校が決まってしまいます。私立の小学校に行くとしても、小学生が通える範囲の距離となりますので、住む場所により自ずと通える学校が決まってきます。
 家庭によっては子供のことを最優先に考えることと思います。また、子供がいる家庭では、あまり意識していないかもしれませんが、子供のことは最優先ではないとしていても、かなり優先順位が高いと思われます。そして、子供といえば教育となり、教育が最優先事項へと昇格することになります。

子供の転校

 子供の成長に合わせて、家を大きくする、そのために引越しを考えている家庭もあることでしょう。引越しは子供にとってどのような出来事でしょうか。今は大人になっている皆さまも、小中学生の頃に転校し悲しい思いをしたことがあるかもしれません。子供にとって小中学校の転校という出来事は、世界が変わるに等しいことだと思います。地元の野球チームやサッカーチームに所属して活躍している子供たちが、活躍の場を変えることにもなります。また、転校は新しい環境に飛び込むチャンスであり、新しい友達が増えるチャンスでもあります。
 さて、子供の教育、子供の転校などを考えると、賃貸がよいのでしょうか、所有がよいのでしょうか。
 せっかく住宅を所有しても転勤がありますね、お仕事関係の話は次回以降にしましょう。

高校に通う

 中学を卒業すると、ほぼ高等学校に進学します。高校生になれば、かなり遠くの高校まで通うこともできますし、親元を離れ全寮制の高校を選択することもできます。
 話は逸れますが、教育に熱心なお母様は、子供と一緒にアパートを借りて、有名進学校の近くに引っ越すこともあるでしょう。最近では、夫を日本に置いて、海外の学校について行ってしまうお母様もいらっしゃると聞きました。
 このように、子供が高校生となり子育てが残りあと数年となってから、子供のことを考えて、新しく家を購入することは稀でしょう。

子供と持ち家

 ここまで説明してきましたが、子供のことを考えて、賃貸住宅にするか持ち家にするかを決めることはあるでしょうか。
経済的な問題を除くと、賃貸の良さは気軽に住む家を変えることができるということです。住む家を変えると、「場所」「広さや間取り」を変えられます。
 子育てのことを考えると、「場所を変えられる」、「広さや間取りを変えられる」ことは、ある意味で望ましいことです。「変えたくないのに場所を変えなければならない」というのではなく、「変えたいときに場所を変えられる」ということのメリットはかなり大きいといえます。
 ここで無理に結論を出す必要もありませんが、子供の誕生や成長は、家を買うことを考える機会になるだけであって、賃貸か所有かの判断にはならないということではないでしょうか。

住宅の購入は人生で1回か

 人生いろいろですが、ここで、ある人の人生をみてみましょう。ある男性が28歳のときに26歳の女性と結婚し、30歳で第一子が生まれ、その後33歳で第二子が生まれました。55歳で第二子が独立し、夫婦2人の生活にもどりました。そして、80歳まで生きたとしましょう。
 この男性は、第二子が生まれた後35歳の時に4LDKの住宅を購入しました。それからほぼ20年間、家族4人で暮らしましたが、55歳から80歳までの25年間は夫婦2人の生活となります。
朝早く起きて、夜遅く帰っても、子供たちの笑顔を見れば元気になります。家族のために仕事で頑張っている自分も好きでした。
 ところが、55歳から65歳の引退まで10年間は、遠くて広くて寒い我が家から都心まで通いながら、狭くても近くて暖かい都心のマンションから通えないものかと考えているうちに過ぎ去りました。
 そして、引退後の15年は、人生の幸せに思いを馳せながら、「住宅の購入は人生で1回」だったのかという疑問とともに、やり直しのできない年齢になったと自らに言い聞かせている。(つづく)

<賃貸or所有> 住宅を借りるか買うか (その2) 老後のこと

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